HOME » BLOG - Sunset & Fishing 夕日好きのプロルアービルダー › ルアーメイキング › 改良型ブラックシャドウ
2016年12月24日
リグ組み中ですよ
針は性能云々はともかく、フォルムをこよなく愛するイーグルクロー#2
工房奥地から発掘されたトップウォータープラグ「ブラックシャドウ」のウッドブランクは約150個。
合間にコツコツと顔回りにナイフを入れたりして少しずつ再生産しています。
広く知られているプラグでいうと「 ザラⅡ」に似た動きで、スライドの足を少しだけ長くしたようなこのペンシルベイトは、同じく過去作品の横向きS字ペンシルの「ブロスドライブ」と共に僕のお気に入りで、眺めているだけで朝靄が立ちこめる旧吉野川の水面炸裂が脳裏に蘇ります。
こいつでいったい何匹釣った事でしょう。
塗装をしながらでも、川やリザーバーで友とアルミボートを浮かべて釣りをした若かりし頃の興奮が何度も何度も懐かしく思い出されます。
今回より、より念入りな防水処理を施して少量ずつリリースします。
「ブロスドライブ」は、元はと言えば、亡くなってしまった高知の天才アングラー島崎祐二の為に作った、対ヒラスズキ用のトップウォータープラグです。
「島やん」はヒラスズキを年間200本以上も釣り、彼の12LBナイロンラインによるヒラスズキのワールドレコードは10年間も破られませんでした。
更新されたのはPEラインの時代になってからです。
彼の「引き波が大きい11cmくらいのペンシル」というリクエストを、横向きS字ペンシルとして形にしたブロスドライブをテストして「上原さん完璧や!」と言い残したわずか数週間後に帰らぬ人になってしまってから、もう少しで20年になります。
ウッドプラグだった当時と違い、いま僕はインジェクションやハイブリッド、オリジナル重心移動という手法も使えます。
彼に報いるためにも、あらゆる方法を検討して、より完成度を高めて復活させるつもりです。
そしていつの日か、誰かがブロスドライブで新たなレコードフィッシュをフックアップすれば、僕も島やんにちょっと自慢げに報告できるでしょう。
またそれを、シーバスのみならず、バスフィッシング用(過去製品にはあります)、トラウト用と発展させて、それでアマゴを釣るのが目下の密やかな目標です。
いや、頭の中では絶対釣れる確信があります!(笑)
なにぶん一人で妄想を巡らせながらコツコツとやっていますので時間はかかるかも知れませんが、その向きに興味のある方は気長にお待ち下さい。