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2016年11月 1日
* 型紙のけがきラインは出来るだけ細いペンで、そしてオンラインでカットする事を心がける。
* 貼り合わせ面に見えるカットラインの濃淡で精度を確保する。
* アルミホイルの鱗目は気分によって様々使い分けている。
今日は貼り合わせからサンディングのところまで。
せっかく型紙を作っても、高精度に張り合わせることができなければ意味がないわけですが、精度を確保する為には何かを物差しにしなければ「勘」だけではなかなか難しいです。
それから、貼ってから成形するのか、成形してから貼るのか、という問題ですが、これに関しては100%前者だと考えます。
何故ならば、柔らかいバルサ材を完全に接着するには全面に均等に強い圧を掛ける事が重要で、成形後の接着では変形してしまうので「圧着」する事ができないばかりか、構造線ワイヤーの逃げを作る為にむやみに構造線の溝を深くしてしまうと、肝心のワイヤーとの接着が甘くなってしまいます。
構造線の溝は、線径より浅めに筋を付ける程度に留めて、圧着で埋没させる方が強度が高いはずです。
また、ハンドメイドの教則本などで時折見かける方法に、「貼り合わせ面を黒く塗りつぶす」というのがありますが、あれも間違いだと思います。
僕は貼り合わせ面に僅かに残った型紙けがき線の濃淡を頼りにアウトラインの精度を確保しています。
線が濃く見えれば、カットがけがき線より外側を通っているということですし、薄く見えれば型紙より内側をカットしているということになりますから、できるだけマーカーラインが均一な濃度に見えるようにカット、あるいはサンディングします。
張り合わ面全面を黒く塗る方法では、センターは明確に分かりますが、アウトラインに対して削り過ぎているのか削りが足らないのかは一切判定のしようが無く、まったく精度を担保できません。
成形は、いきなりペーパーでやる方もおられるようですが、それはあまりに非効率ではないでしょうか?
僕は良く研いだ鋭利なナイフで95%程度までカットした後、最後のところだけをペーパーで成形しています。
その方が圧倒的に早いです。
ワイヤーの突出は最終のトップコートが乗った状態を想定して少し突き出しを多めに、また左右方向のカットは、モチーフになった魚のフォルムを大切にしながら、アルミの貼りやすさも考慮しつつ決定します。
もちろん狙っている動きや搭載ウエイト量によっても左右されますが、リアルメイドの場合はやはり何と言ってもモチーフの雰囲気を大切にするべきでしょう。
機能性の為にその魚種の雰囲気が出ないのなら、機能性を満たせるフォルムを持つ魚種に型紙を変更すべきと思いますね。
ちなみに、接着剤は高粘度瞬間接着剤(木工用として売られているもの)、サンドペーパーは荒削りが180番〜240番、最後は320番をちょっとだけ当てます。
それ以上細かい研磨はまったく必要ありません。