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BLOG - Sunset & Fishing 夕日好きのプロルアービルダー

STREAM ARMOR 58S

2013年11月13日

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STREAM ARMOR 58S sinking(4.3g) OLYMPUS E-M1 12-40mmPRO

 

前号「鱒の森」でフィーチャーしていただいて、すぐに在庫払底してしまっていたストリームアーマー58Sがやっと出来ました。
今週から順次リリースして参りますが、いつもどおり数に限りがありますのでお早めに入手して下さい。

 

あらためてこのミノーのコンセプトなどをかいつまんで書いてみます。
このくだりは何度か記事にも書いたと思いますが、起源は僕の大好きなヒラスズキ釣りとメッキアジ釣りのヒットシーンにあります。
海のルアーフィッシングでは、飛距離は絶対に欠かせない要素のひとつですが、僕のやっているウッド製品では比重や内部構造の制限から思うように飛距離が稼げません。
これをクリアーする手っ取り早い方法がリップのない形状にして空気抵抗を減らす、すなはちリップレスミノーの形態にすることです。
実際やってみると飛距離はまぁまぁ合格点、それよりも驚いたのはリップ付きミノーにも劣らない泳ぎの良さでした。
しかも力点支点の関係からなのか、トゥイッチ等の操作に対するレスポンスが非常に早い。
何匹もヒラスズキをヒットさせるうち、これを渓流サイズにダウンサイジングしたら...と、当然のごとく(笑)発想したわけです。

 

オフシーズンだったので最初の小さなリップレスミノーのテストはメッキアジ釣りでした。
想像以上に良く飛んで良く泳ぎ、おまけにめちゃめちゃ釣れる。
他のミノーとの比較でも、リップレスを選食するかのように圧倒的な釣果の差が出たのでした。
翌シーズン、次世代モデルを渓流に持ち込むと、やはり刮目すべき性能を発揮し、渓流ルアーフィッシングの組み立てを覆す能力のあるミノーだと確信しました。
以来15年、何度も世代交代を重ね、デザインも洗練度を増して到達したのが現行のストリームアーマーシリーズなのです。

 

飛行姿勢がまったく乱れない、ライナーで打ち抜けるジグミノー並みの飛距離。
低速からすぐに立ち上がり、2500番リールの最高速でも破綻しない遊泳能力。
着水直後のワンジャーク目から即座に反応するレスポンスと、小さい入力から最大ジャークまで追従するダート性能。
不得意があるとすれば、その場でチョコチョコ動かすようなワームフィッシング的な操作におけるコントロール性(これにはフェイズタイプ4がある)だけでしょう。
ST-36#12番フックが標準なので、本流のサツキマス釣りの切り札として使っている人も多くいます。
このミノーを前提にすれば、ロッド、ライン等の設計も、よりパワーのあるレギュラーテーパーショートロッドに変えることも可能でしょう(弊社REVOLVER532 BORONはストリームアーマー前提の設計です)
あまりの飛距離と操作レンジの広さから、ピンポイントアキュラシーとミノーの反応に合わせた操作が可能なエキスパートに評価が高く、ビギナーにはやや性能を引き出し切れない場面があるとも言えますが、レイチューンが生み出した渓流のフォーミュラマシンとも呼ぶべきストリームアーマーシリーズ、自信を持ってお勧めします。

 

尚、全長は58mmですがカップの突出部分を含んだ数値ですので、ボリュームは50mmミノーと同等です。
従前のストリームアーマーⅢ50Sも、早くも新型となって来月リリースです。
こいつも凄いです。楽しみにしていて下さい。

 

リップ付け

2013年8月10日

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PHASE 70mm type4 S(8.4g)

 

 僕は作業上、できるだけ治具は使わない。
インナーボディーにワイヤーをセットする時に、シリコン型に合わせて位置調整する時と、リップをカットする時に自作ガイドを使う以外は、ボディーをナイフやペーパーで削る時もリップを付ける時もフリーハンドだ。
たとえばリップの溝を切る時、ボディーを治具にセットして作業した方が正確だと思われるだろうが、僕はそうは考えていない。
なぜならば、ハンドメイドで本当の意味で均質なものを作ろうとすれば、僅かな個体差を微妙な位置合わせで吸収しなければならないからだ。
それに、究極的に作業効率を高めようとすれば、いちいち治具にセットする時間が無駄だ。
電動ハンドルーターにダイヤモンドカッターをセットし、個体差を考慮に入れながら目測で目標を決め、一気に切り込みを入れる。
この行程だけなら一個につき10秒はかからない。
50本のミノーに溝を切り、リップを装着するのがだいたい3時間だ。

 

松本師匠が言っていた「治具を使うといつまで経っても治具に頼る」という言葉を教訓にして、僕も治具を使うより正確で早い「手」を持てるように、ちょっと頑なに治具を使わないでやっている(笑)
僕にとってそれが「職人」である証だからだ。

 

切り出し

2013年7月14日

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「ハンドメイド講座その2」なんだな(笑)

 

切り出しナイフを研ぎ、型紙をあてて罫書いたラインをなぞってバルサ材を切り出す。
0.1mmの極細水性マジックを使い出来るだけオンラインで切る。
誤差の許容範囲はアウト側にライン一本分だ。
ワイヤーをセットし、ウエイトを仕込み、正確に左右を貼り合わせる。
使用するバルサ材は50mmミノーなら3~4mm、70mmミノーは4~5mm厚。
ボディーシェイプによって使い分けるが、削り込んでいった時に元々のフラットな切削面が残らないように全体を曲面で包み込むことが出来る厚さを選ぶ。
ほとんどフラットに見えても、ごく僅かな曲面で構成する。
完全にフラットな面はセルロースにディッピングを繰り返すとかえって窪んでしまうのと、人工的なラインは手作りにはそぐわないと僕は考えているからだ。

 

貼り合わせた後はナイフで削る。
ギンギンに研いだ刃物で木を削る快感は何とも言えないものがある。
最初はザクザクと、最終局面では鰹節のように薄く向こうが透けて見えるバルサの木くずが、フワッと剥離してゆくように削られる様子はエクスタシーすら感じる(笑)
最後に280番程度のサンドペーパーでシェイプを整える。
その時に、罫書いたラインが活きてくる。
ボディーの外周にぐるりとマジックのラインが残っていることが重要。
削りすぎたところはラインが薄く、削り足りないと濃く残る。
残ったラインの濃淡で精度を担保するのだ。
ハンドメイドの教則の中には、貼り合わせ面全体を黒く着色せよ、と書いてあるものがあるが、一個だけ作るなら精度など関係ないので問題ないが、複数作る場合はこの方法は全くナンセンスだ。

 

手仕事の精度を担保するのは道具と方法論だ。
まず、ホームセンターで売っているような安物ではないきちんとした刃物を、髭が剃れるくらいに研ぎ上げることが出来るようになること。
カッターなんか刃がぐらついて精度なんか出るはずがない。
ラインをきっちり合わせて2Dの精度を確保し、正確に削って3Dでの精度を高める。
それでも誤差は残る。
バルサの比重の違いを除けば、「個体差」として許されるのは、その程度の差異までだろうと僕は考えている。

 

すみません(汗)

2013年7月 6日

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70mmアユ  今回のは85点だな

 

 本日、出荷予定でおりました製品群。
スイムテスト中に朝の予報にはなかった落雷を伴う激しい雨にてやむなくテストを中断するはめに(近くに落雷ビビッたー)
申し訳ありません、明日以降の出荷となりますことご容赦下さい。

 

ではでは、出荷かなわずちょっと時間ができたので、ここからは「レイチューンハンドメイド講座」パチパチパチー(笑)

 

ハンドメイドルアー制作の最大の難所と言えるのが顔の表情作りだ。
当然の事ながら、アユにはアユの顔、アマゴにはアマゴの顔がある。
「どうやって顔を描いているのですか?」と良く聞かれるが、答えは単純「鉄筆を使ってフリーハンドで描く」です。
以前、展開図を作って平面上で描いて切り抜いて貼るのか?と聞かれたこともありますが、その方がよっぽど難しいと思われます(笑)
ボディーはいわゆる台所用アルミホイルですが、顔部分にはキッチンテープのような粘着シート付きのアルミを貼ってから顔を描き、不要部分をカッターの先で切り抜きます。
たとえば写真のアユモデルの場合、以前は口に白を入れたりしてそれらしく装っていたこともありますが、アユの顔がきちんと表現できていれば、むしろ何もしない方が外連見がなくクリーンで、近頃はそっちの方が綺麗に見えてきました。

 

鱗目のパターンも、一時は(今も使いますが)自作の葉脈パターンのテンプレートで転写したアルミホイルを貼っていましたが、最近は普通のヤスリで付けたパターンを多用します。
要は質感といいますか、線の太さや深さがその魚の表皮の質感にマッチしていれば、むしろそちらの方が大切だなと思うからです。
ですからアルミの厚みや圧着方法をいろいろ換えて、それぞれの鱗の質感に合わせるようにしています。

 

今日はこの辺で...
次回にご期待...いらんか?(笑)

 

リップ磨き

2013年6月27日

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 多くのハンドメイドルアービルダーにとって最も嫌な仕事のひとつが、リップ磨きだろう。
リップとは、ミノー(小魚を模したルアー)のアゴ下に取り付け、水中を引くとその抵抗によって左右への往復運動を起振させるための小さな板である。
ハンドメイド品の場合、透明度や強度を求めると、素材の選択は限られてくる。
折れにくさを求めれば、近頃主流化しつつあるFRPの薄板。
美しさを求めればポリカーボネート薄板となる。
僕は量産品には(どこが量産やねん、と多方面から突っ込まれてはいるが...)FRP。
フルハンドメイドにはポリカを使用している。

 

FRPは硬いのでジャリジャリ削れて作業も楽ちんだが、ポリカはくせものだ(笑)
●まず、大きなハサミ、糸鋸旋盤、あるいは小型丸鋸等でラインより僅かに大きめにカットする。
●次に電動ルーターの先にドラム状の回転式紙ヤスリをセットして、大まかに研磨。
●次に320番のサンドペーパーで綺麗に研磨。
●600~800番のペーパーでめちゃ綺麗に研磨。
●1200~1500番のペーパーでめちゃめちゃ綺麗に研磨。
●最後に回転バフにポリッシャーペーストを付けてピッカピカに鏡面研磨。
で、出来上がり。

 

以前、一日に50個作ったら、お茶碗も持てなくなりました。
次の日は肩こりで一日中頭痛が残るほどキツイ。
左手の親指と人差し指で、小さなリップをペーパーでギュッギュと磨いても逃げないようにギーッと掴み、右手で人差し指でペーパーを強くあて、各段階で何十往復もごしごし磨かないと綺麗にならない。
指先などは凹んだまましばらく戻らず、握力は喪失する。
あーやだやだ。
時間給に換算すると、一個いくらだ?
まぁ、好きでやってんだから仕方ないけどね(苦笑)

 

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